「仕方がないから、我慢してやる。我も子供が出来たことは嬉しいからな」
「…ん」
チュ、チュと唇や頬や額にキスをして、再び抱き締める
「あー…ダメだ…これ以上は無理だ」
「…扇李」
「早く生まれろ」
「はは、そのほうが無理だよ」
「分かってはいるが…願うしかないだろう」
「そうだね」
そう頷くと、扇李は優しく背中を撫でながら優しく微笑む
「子供、女か男どっちだろうな」
「んー…男かな?」
「なんだ、それは母親のかんか?」
「うん、そんなとこ」
「…そうか」
そんな他愛もない会話を繰り返し、お互いに顔を見合せクスリと笑うと
不意に扇李の表情が真剣になる
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