狼様の愛のカタチ理論【番外編】






「待ってました、呉羽さん」


彼に近寄り丁寧に頭をさげると、彼はコクリと頷く


「あぁ、久しぶり…でもないか、3日前に会ったしな」

「そ、そうですね」


彼を宮殿内に促すと、呉羽さんは周りをキョロキョロと見渡して口を開く


「あーあ、集会なんかめんどくさい。扇李と話すより沙優と話したほうが楽しいんだけど」


小言のような文句に私は苦笑いをする


「何を言ってるんですか。王様なんですから、ちゃんとしなくてはダメですよ」


「そうだけどさ、まぁ…終わったら沙優とお茶するきだけどな」


パチっと軽く片目を閉じる彼に私はクスリと笑う


「そうですね、楽しみです」

「そう?あ、でも…また扇李に邪魔されそうだ」


あ…あー、それは有り得る。


現に扇李は誰もいない所では優しくするとか、大事な存在だと知られないようにするとか言いながら


サイさんと、右汰や左汰…それに呉羽さん


彼らにはそんなの気にしなく、二人でいるときみたいに私に接する事が多い