使者の黙示録

「シスター!」


団司は右手でシスター・マヤの肩をつかみ、彼女の歩みを止める。


「ダメなんだ、シスター。もう…助からないんだ…」

「……」


数秒の沈黙が、その場に漂う。

シスター・マヤの胸に、ある種の感情が昂(たかぶ)ってくる。


「なぜ…なぜ、神様は」


シスター・マヤは、そうつぶやくと

振り向きざまに、後ろにいる団司に泣きながら叫んだ。


「なぜ、神様は、こんな惨(むご)いことをなさるのですか!」

「シスター、それは違う」


神がこのような惨状を引き起こしたのではない。

人類が、こうなることを選んだのだ。