使者の黙示録

ここで、マザー・アミコは疑問に思うことを口にする。


「では、あの男は、私たち教団の正体を知らないと?」

「いえ、おそらく知っていると思います。ただ、どうやって知ったのかは分かりませんが」


その部分は、マザー・アミコにとっては重要なところだ。

しかし、野瀬は言う。


「あの男は、教団に対してまったく興味がありません」

「え?」

「教団が裏社会で何をやろうが、あの男の知ったことではないのです」

「……」

「あの男の目的は、教団を潰すことではありません」


マザー・アミコは、野瀬の話を聞いて呆然となる。