『うっうっ...』

3月。大好きな先輩が卒業。この先わたしはどうやって生きていけばいいの...?

「アミコ〜、あんたいつまで泣くつもり?きっぱり諦めなさいよ」

『よっちゃんの馬鹿っ。わたしがどれだけ先輩のこと好きだったか...うっうぅ〜』

わたしは約1年の間先輩に片思いしていた。我ながら自分の一途さに拍手したい。

「いい人紹介するよ〜?」
『先輩よりいい人なんていないもんっ。...でも一応聞く。』

「聞くのかよ!で、あいつとかどう...?」

おもむろに親友のよっちゃんが指をさす。その先にいたのは...幼なじみのマサキ。

『はぁ?マサキ?ないよ、ないない。聞いて損したぁ〜。』

はぁとため息をつく。やっぱりすぐには新しい出会いなんか期待するもんじゃないね。

「違うんだってば!まじで考えてみて!マサキ、あんたのこと良く思ってるらしいよ?」

『あのさ...冗談やめて?とにかく!わたしは先輩が好きなの!目先の幸せだけの為に新しい恋はじめるような女じゃないんだから...』

わたしはこの時まだ気付かなかった。