小さな花



「大変だ!!」

「どうしたんだ?」

大声で叫びながら走って来るのは紀伊さんの左腕、天野空さん。

空さんは僕と同じ高校2年生。

「紀伊さん!予告状が来ちゃったよ!!」

「予告状ですか?」

空さんは大きく頷く。

「『今日の午後4時、No.7に突撃する。家族を守りたいなら桜葉紅をこちらに渡せ』って書いてあるぜ」