元々アレスの使者にいた人間ならば、ほとんどがダリルの顔を知っている。自分を見て首を傾げていることからして、彼等は国家騎士団の者達だろう。
ローアンからどんな話を聞かされたのかは知らないが…。
名前を当てられたダリルは、変な汗をかいているリストの存在を無視してのんびりと敬礼をした。
「……ダリル=メイ。…まあ、あの人とは古き戦友かな」
「………あの、人…」
女王陛下を平然とあの人呼ばわりするダリルに、リストは一瞬顔をしかめる。その背後で聞いていた部下達も…え?、という何とも言えない表情を浮かべたが、すぐに咳払いをして会話を続けた。
「…あの…君も聞いていたと思うが…これから調査に向かうんだ。………地理に詳しい者を探しているのだが、誰か心当たりのある知り合いは……うわっ…!?」
…と、兵士が全てを言い終える直前に、それまで冷や汗をかいたまま黙っていたリストが、部下の目と鼻の先に物凄い形相で詰め寄ってきた。どんな形相かというと、まぁあれだ。とても必死な顔だ。
詰め寄ってきたリストはぼけーっとしているダリルをちらちらと盗み見しながら、何だか必死な小声を部下にぶつけてきた。
「何言ってるんだよお前!!……い、いや、その……あ、あんな奴に頼ることは無い…全然無い。ただの無駄。無意義な時間。だから他を当たろう……当たりたい!!」
「……あの、何をおっしゃっているのですか?…な、何か彼に対して複雑な感情を明らかに抱いている様ですが……とにかく、心当たりのある人を知っていたら、それはそれで…」
ひそひそと傍から見ていても怪しい密談を大広間のど真ん中で行う二人。頼りたくないという上司の個人的な意見に、なんとか待ったをかける部下の小声の言い争いが続く中……ポツリと、その談義を終わらせるには充分な一言が落とされた。
「西側の農村辺りの地理なら、それなりに詳しいけど?」
ローアンからどんな話を聞かされたのかは知らないが…。
名前を当てられたダリルは、変な汗をかいているリストの存在を無視してのんびりと敬礼をした。
「……ダリル=メイ。…まあ、あの人とは古き戦友かな」
「………あの、人…」
女王陛下を平然とあの人呼ばわりするダリルに、リストは一瞬顔をしかめる。その背後で聞いていた部下達も…え?、という何とも言えない表情を浮かべたが、すぐに咳払いをして会話を続けた。
「…あの…君も聞いていたと思うが…これから調査に向かうんだ。………地理に詳しい者を探しているのだが、誰か心当たりのある知り合いは……うわっ…!?」
…と、兵士が全てを言い終える直前に、それまで冷や汗をかいたまま黙っていたリストが、部下の目と鼻の先に物凄い形相で詰め寄ってきた。どんな形相かというと、まぁあれだ。とても必死な顔だ。
詰め寄ってきたリストはぼけーっとしているダリルをちらちらと盗み見しながら、何だか必死な小声を部下にぶつけてきた。
「何言ってるんだよお前!!……い、いや、その……あ、あんな奴に頼ることは無い…全然無い。ただの無駄。無意義な時間。だから他を当たろう……当たりたい!!」
「……あの、何をおっしゃっているのですか?…な、何か彼に対して複雑な感情を明らかに抱いている様ですが……とにかく、心当たりのある人を知っていたら、それはそれで…」
ひそひそと傍から見ていても怪しい密談を大広間のど真ん中で行う二人。頼りたくないという上司の個人的な意見に、なんとか待ったをかける部下の小声の言い争いが続く中……ポツリと、その談義を終わらせるには充分な一言が落とされた。
「西側の農村辺りの地理なら、それなりに詳しいけど?」


