「リスト様、後で陛下とダリル様から叱られるだろうな……」
………不意に、そんな何気無い部下の声が耳に入った。
………陛下と……ダリルに………両方から。
神と魔王に………両方から。
いや、あってはならない組み合わせだ。厳禁ペアだ。
あの二人が組むなど恐ろしい事この上無い。
それは、嫌だ……!!
―――ピタリ、と止まってしまったリスト。
間髪を入れず、頭上に振り翳されていた短剣を、イブは尻尾で弾き飛ばした。
「「「「「―――…あ」」」」」
間の抜けた兵士達の声が、響き渡った。
弾き飛ばされ、クルクルと華麗に舞う短剣を半ば呆然と目で追っていると………突如、リストは物凄い力で押され、そのまま後ろに倒れ込み、床に後頭部を叩き付けた。
「………痛っ………!?このっ………!……………………………………………………」
激痛が走る後頭部を押さえて悶えるリストは、すぐさま起き上がろうと視線を戻したが…………………目と鼻の先には、血走ったイブの三つの目。
いつの間にか両肩を両腕で押さえ付けられ、起き上がれない様にされていた。
「リスト様が押し倒された―――!?」
「卑猥な図に見えてしまう俺を許して下さい!!」
「リスト様が食われる―!!」
妙な図になっている二人の上司を指差して、真っ青になったり真っ赤になる部下達。


