亡國の孤城 『心の色』(外伝)
















「―――キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――――――!?!?」










































「………」

「………」

「………」

「………キャア…?」


………突如、耳を劈いた、突っ込みどころのある大絶叫。

大広間にいた兵士、通り掛かった召使、大臣等全員が………悲鳴の根源である三階に注目した。


何あれ、何今の、今の男かよ、リアクションに困るな、とざわめき出す大広間。

リストは眉をひそめ、腕を組んで三階を睨んでいた。









………すると、三階の薄暗い廊下の奥から、第2師団長が猛スピードで走って来るのが見えた。


もう待てない、とでも言うかの様に螺旋階段など無視し、手摺を越えて三階から飛び下りた。

落下する師団長は空中で体勢を整え、受け身を取ってごろごろと床を前転し、避ける兵士等を越えてリストの前で止まった。



「凄ぇよお前!今の動き!何て言う技だ?」

「なぁ………さっきのキャアって…師団長が……」

「てかさ、何でそんなボロボロなの?」




様々な質問を頭上から浴びせられる師団長。

何故か彼は、行きと違ってボロボロになって帰って来た。

軍服は所々破け、片腕の袖は何故か無い。ベストのボタンはことごとく無くなっているし、そして当の本人もまた………………床に両手を突いて俯いたまま激しく呼吸を繰り返している。



死の淵から生還してきたかの様な有様。





肉体、精神共にフラフラボロボロメッタメタな彼はゆらりと立ち上がり、上司のリストに向き直った。