亡國の孤城 『心の色』(外伝)



寝起きが大層悪い彼女を起こしに行く事に、ろくな思い出が無いらしい兵士達。


ある者は噛まれ、蹴られ、殴られ、絡まれ………。

…寝ぼけた彼女はフェーラの馬鹿力で暴力を振るって来るため、怪我人が絶えない。


「……………………………前なんか………上着一枚で寝てたんだぜ…………目のやり場に困って困って……!」

「てめぇ!羨ましいじゃねぇか!!あのダイナマイトボディを拝みやがってこの野郎!!」

…と、何故か大広間の隅でリンチにあう兵士が一人。

イブの実年齢は13歳とまだまだ幼い子供だが……その成長は人間とは異なるらしく、12歳になった頃には急に幼児体型から大人体型に変化した。

背もグンと伸び、華奢でほっそりとした体型だが……世間の女性が羨む程のスリーサイズを兼ね備えている。
彼女は人間ではない。野獣フェーラだ、フェーラなんだ!…と頭では理解していても、やはり見た目は普通の女。
しかも顔はなかなか整っている美女だから、尚更質が悪い。



………が、中身は全く変わっておらず、行き過ぎたやんちゃ振りはそのままだし、相変わらず陛下ラブだ。






「まあ…今日は大丈夫じゃないか?イブ様、昨日はなんだか具合が悪そうだったし………多分軍服のまま寝ちまったと思うぜ?」


……とにかく、ドッキリなんていう展開は無いだろうと推測。

一部残念がる兵士もいたが、リストは構わず言った。




「んなもんどうだっていいだろ!脱いでいようが何だろうが気にするな」

「リスト様、貴方本当に男ですか…」



ケロッとしている上司はさておき、結局、第2師団長が起こしに行く事になった。