亡國の孤城 『心の色』(外伝)























―――………俺はな、最初からもう……死んでいたんだよ。


見るもの全てが…ウザくて仕方無かった。
励ましの言葉も、俺にとっては嫌味にしか聞こえなかった。

…意味も無く、毎日起きて、朝日が差し込んでくる窓のカーテンを開けて。


無駄に長い階段を降りて、見飽きた親の顔と対面して。


小言と罵声ばかり浴びて、それ全部無視して……飯を食ってさ。


それからは独り自室で、空が暗くなるのをただ待つんだ。






これが不思議と、飽きないんだよ。













いや…。


















それしか、やる事が無いからか。













何もやる気が起きない。


生きてる気がしない。




………生きてるのか?





そんな事を毎日…何百回も自分に問いて………胸に手を当てて………………服を透して感じる自分の鼓動を見つける度……俺は、毎日……思うんだ。













………ああ………生きてる。

















まだ、生きてる。




























俺は………死んでいるんだ。



俺の中の俺は………とっくの昔に…死んでいたのさ。

























中だろうが外だろうが……何処にいても、何処かに行っても、俺自身は常に闇の中に最初からいる。





死の世界にもう俺はいたんだよ。



上っ面の器だけは生きていて、中身は御陀仏状態。

あるのか無いのか、分からない。





………そんな、下らない存在を保つ日々が続いていた。