周りがひそひそと話している。
あたしもしかして、変な席座ったのかな?

窓側の1番後ろの席、特等席なのに空いてる。
誰が座っててもおかしくない席。
机の中になんか入ってたら移動しようと思い、机の中に手を入れてみた。

なんも入ってないじゃん。
よかった、あたしはこれからここにすわろーっと。

そう決め込んで、1時限目がそのまま始まった。

空いた4つの席には、未だに塞がらない。
それに、周りが言うほどのイケメンはクラスに居ない。
まあ、あたしが思う限りだけどね。

それに、さっきからチラチラと周りに振り向かれる。
真面目に勉強しててよ。
あたし今日眠くて、今丁度いい暖かさだから寝たい。
今は数学Ⅰの授業。
前の学校へ向かうでとっくに終わってた範囲。

ふぁあ…眠い。
1時限メールくらい寝かせてもらお…。
あたしはそのまま机に突っ伏した。



ガラッ

少し煩く扉を開く音がする。
眠くてたまらないあたしは、夢と現実の間を揺らめいてる。

「お前等遅いぞ!」
「先生悪かったな、うちの寝坊助が起きないんだよ」
「そうだ、先生俺はこいつをわざわざ迎えに行ったんだよ2人で」
「だから文句があるならアイツに言ってくれよ」
うるさい声があたしの頭の中を刺激する。

「おい駿河!お前朝から真面目に来い!」

それでも眠いあたしの頭の中は、ぼんやりと視界は真っ暗になった。