あたしの扉を挟んだ向こう側。
騒がしい声が聞こえる。
全く…もっと進学校行けばよかったかな…なんて今更後悔。
「小鳩、入れー」
うるさい教室のまま、担任に呼ばれ足を踏み入れる。
この教室は2-A、あたしが約半年共にしていくクラスだ。
ガラガラー
扉が音を立てて開かれる。
先生の横、教卓の横に立ちクラスタを見渡す。
確かに女の子は5人しかいない。
男子はー…ん?5人くらい空席がある。
担任に自己紹介とうながされ、あたしは髪を耳に掛け
「えと、転入してきた小鳩理乃です。勝手に呼んでください。」
そう言って軽く会釈をした。
何時の間にか教室は静かになっていて、視線が突き刺さる。
まあ、あの頃より視線は痛々しい物じゃない。
「小鳩だ、お前等仲良くしてやれ。空いてる好きな席、座っていいぞ。」
あたしは言われた通り、好きな席に腰をおろした。
周りが何か言ってるけど無視。
