「もぅ…帰ってよ」



そういって愛羅は俺に背を向けた


「おぃ愛羅!」



こっちを向かせようと掴んだ手首に違和感を覚えた



「愛羅…おまえ…」



「…あたしはあんたが好きだった。だけど今は死にたくなるほど大嫌い」



もう俺には何も出来なかった

俺は初めて好きになった人を

好きになってくれた人を




傷つけたんだから



「そう…か…」




それから俺は人を愛せなくなった


いや、愛さなくなった