月夜の涙










利用して、何が悪いっていうの?








あいつ等のほうが、もっと最悪だと思った。
だから、大丈夫だと思ってた。









「糸織(シオリ)、一緒に帰ろ」

「もうちょい待って」

「おー・・・」

「お待たせ」








ソフト部の部長の亜子(アコ)ちゃんとは、あの日に仲良くなった。








あの日・・・・そう、みんながあたしを裏切った日。








あたしは独りが恐くて。
だから、その時みんなに嫌われていた亜子ちゃんに付け入った。








全てはあたしのためだけに。