水族館から数日、私は何故か奏斗さんが気になって仕方なかった。

「理央奈、送ってく」

「えっ、あ、すみません」

「良いから、早く来い」

私は奏斗さんに急かされ、慌てて星龍メンバーにあいさつをすると星龍のたまり場を出る。

と、その瞬間、外にいた忍君と一瞬だけ目が合った。

「‥‥‥忍君、」

「‥‥っ、気をつけて帰ってね」

そう言いながらも忍君は、一度も私と目を合わせようとしない。

私は出そうになった言葉を飲み込むと、うん、と頷いて奏斗さんの後を追った。