俺が先生の所へ向かうと、先生は看護師と話しをしている途中だった。



邪魔しちゃ悪いかな、と思って待とうとしていた俺の耳に、理央奈、という単語が飛び込んで来た。



「忍がずっと大事に思っていた女の子なんだけれど・・・忍は再会してから病状が不安定で、今回は発作まで起こしてしまったから・・・俺は、その子に忍に関わらないで欲しいと言ってしまったんだ」



「・・・・・・?!」



酷なことを言ってしまった、ってまさか・・・



「先生!!」



「・・・?!忍!!今の聞いて・・・」



「俺と関わるなって、ほんとに理央奈ちゃんに言ったのか?!」



「・・・あぁ。言ったよ。忍のことを想うのだったら、関わらないで欲しいと」



「・・・・っ!!」



だから、理央奈ちゃんは会いにこなかったのか。



俺が倒れたのは、自分のせいだと思い込んで・・・・?



「違う・・・!!」



「忍・・・?」



「逆だよ、先生。俺は・・・」



そう、俺は、理央奈ちゃんがいないと・・・



「あ、おい忍?!どこに行くんだ!!」



俺は走った。



理央奈ちゃんに、想いを伝えるために。