いきなり声が聞こえたかと思うと、私は手を掴んでいた高校生男子から解放される。


「あぁ?なんだよてめぇは」


「良いから、さっさと消えろよ」


数人を前にしても全く怖じけずに、その人は男子達をにらみ返した。


「…っ、お、お前もしかして、“星龍”のっ………!!」


「…っ?!こ、こいつヤベェよ!早く行こうぜっ」


高校生男子達は、思い出したようにそう言うと、一目散に逃げて行く。


「あ、ありがとうございました…」


私はおそるおそるお礼を言った。