愛する人。





「う…そ」



ガチャッ

「――っ優子さん!」
「…っ きゃぁぁあ!」


 蓮くんが、懐中電灯を持って現れた。



「大丈夫ですか?」



 びっくりして座り込んだ私に、手を差し伸べる。


 私は素直に手を重ねて、


「こ、腰が…ぬけたよぉ…」


「…えっ?」


 びっくりした顔をしてすぐ笑ったかと思うと、懐中電灯を私に渡し「捕まって」と抱き上げた。



「……重くてすみません」

「あはっ 優子さんはもう少し太ってもいいと思うよ」


 クスクス笑ってリビングまで運んでくれた。