愛する人。






「ん……?」



――ガバッ


 やっば…!
 寝ちゃってた!


 布団から飛び起きると部屋に明るさが全くないことに気付いた。

 壁掛けの時計を見ると19時前。


 ……あのまま寝てたんだ。


 ベットから出てキレイに布団を直してから部屋を出る。




 リビングの明かりとテレビの音。

 あと……いい匂い。




…カチャ


 ゆっくり開けたドアの音に、キッチンにいた彼がこちらに気付いた。



「おはよう。ご飯の用意出来てるから食べよ?」


 言うと、テーブルに夕飯を並べ始めた。

 私もあわてて手伝う。