愛する人。





「はい。優子さんの為に買ってきたから、食べて下さい」



 ……なんだか馬鹿にされた気分。



 でも早く食べたいから気にせず、紅茶の用意をしにキッチンに向かう。



「手伝います」


 影が出来たと思ったら、蓮くんがすぐ後ろにいて上の棚から茶葉を取ってくれた。



 身長……おっきいよね。


 見上げて、かなり大きい。

 私は157センチ。蓮くんは……。


 私が見上げてまじまじと見ていることに気付いた彼は、私を覗きこんだ。



「何か…ついてる?」


 あの落ち着いた笑みで私を見る。