「………ありがとう。

 緋桜を産んでくれて……ありがとう…っ」




 最初はイヤイヤしていた緋桜は、何故かすぐに大人しくなって。

 私達を抱きしめる彼を見つめていた。








「緋桜。……今まで寂しい想いをさせてごめん。

 パパを……許してくれ」





 彼の言葉を聞いた緋桜が、目をパチパチしながら、「パパ…」と呟いた。



「そう。緋桜のパパだ。

 もう、離れない。
 ママと緋桜は、俺が守る。だから……」