私の言葉に、緋桜はキッと睨むと、


「……やっ」


 ぷいっと顔を背けた。




「ひ、おう…」



 言って、一歩近づいた。




「やっ」



 私を虐めた人と認識したのか、蓮くんを全身で拒否する緋桜。






「優子さん……俺の、」



 聞きたい事が有りすぎるのだろう。


 言葉が出てこない彼に、私は微笑んだ。