「ここに行きなさい」 渡された紙は、手のひらサイズで。 そこには丁寧に地図が書いてあった。 「そこは私の家だけど、毎日私の娘と夕食を共にしてるから、きっとまだいるわ」 言って、ドアから離れた。 「……彼女の全てを受け止めてあげて」 女将さんの言葉の意味が分からなかったが、とにかく時間がない。 もう一度頭を下げるとドアから飛び出した。 .