俺の言葉に、女将さんは大きな溜息を吐いた。




「私はね、この仕事をしてから色んな女の子を見てきたの。

 優ちゃんだけじゃない、他にも沢山いるのよ?

 理由は人それぞれだけど、男女のイザコザなんて、一番多いわね。
 だからあの子を初めて見た時、またかって思ったの」



 俺の目を真っ直ぐみて、女将さんは続ける。



「あの子は……あんな体で本当に良くやっていたわ。

 周りの目も気にせず仕事を一生懸命。その姿を見たみんなは、徐々に彼女を認め始めた。


 優ちゃんには、本当に幸せになって欲しいのよ」