愛する人。





「優子さん」




 あと5メートルの距離で呼んだ。



 呼び声に体をビクリと震わせて。

 彼女はゆっくりと、瞳を俺に合わせた。






「……蓮、くん…」





 声をかけて、ああ、そうかと。



 海斗と麻由美さんは、もしかしたらここに優子さんが居ることを知っていたんじゃないかと。


 俺のために式場をあの教会に。
 宿泊をこの旅館にしたんじゃないかと、気づいた。