愛する人。






「今日もお疲れ様でした!」



 朝6時から目まぐるしく過ぎた時間が、やっと終わった。



「優ちゃん、お疲れ様。

 これいただきものなんだけど、もし良かったら持って行きなさい」


 かんざしを抜いて一息吐いてると、女将さんが水羊羹を持たせてくれた。



「いつもありがとうございます。
 いただきます!」


 私がお礼を言うと、女将さんはニッコリ笑って休憩所から出て行った。


 やった! 水羊羹私もあの子も大好きなんだよね♪


 貰った袋をのぞき込んでニンマリした。