さっきまでの柔らかな声から一変、厳しい口調になった事で、弟の心配でなく、純粋に彼女を心から想っての言葉だということに改めて気づかされて。 「……分かってる。 優子さんとは終わった。 もう、会うことはない」 俺は、そんな言葉で安心させることしか出来なかった。 何も言わず、全てを隠して彼女と共にいようとした俺を愛してもらおうなんて…… 受け入れてもらおうなんて、甘い考えだったんだ。 .