愛する人。





「――何か手伝いますか?」

「いっ…たぁ…」



 キャベツの千切りをしていたら、背後からいきなり聞こえた彼の声にビックリしてしまって。

 親指をザックリ切ってしまった。




「すみません…!

 とにかく洗って消毒しましょう…っ」



 蓮くんは慌てて私の手を水で洗うと、そのままソファーまで連れて行かれた。




 どこから出したのか救急箱を取り出し、テキパキ消毒すると大きなガーゼを当て、器用に包帯を巻いていく。



「……蓮くん……
 これは大袈裟な…「わけないですからね」


 包帯でグルグル巻かれた親指を見て呟くと、彼は少し強い口調で被せてきた。