愛する人。





「そっか。桃花ちゃんと仲良くなれたらいいね」


 蓮くんが男の子の頭をポンと叩くと、男の子は笑顔で頷いた。





「―――あきらくん!何してるのっ」



 先生が少し離れた場所からあきらくんを見つけると、慌てて駆け寄ってきた。



「す、すみませんっ

 子供達が何かご迷惑を…?」


 若い女の先生が、蓮くんを見た瞬間、顔を赤くしてポーッとしてしまった。



「いえ。少し話をさせていただいただけですので」


 彼の姿に見惚れてるようで、先生は蓮くんを見つめたまま、動かない。



「あぁー!かおあかいーっ」