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車を会社の地下駐車場に停めて、そのまま手を引かれて歩く。
「――逃げるなんて許しませんよ？」
彼は私の頭の中なんてお見通し。
……年下のくせに…。
「お疲れさまです」
地下からの入り口に居る警備の人に軽く挨拶をして、そのままビルに入っていく。
「蓮くん、手、放して？」
エレベーターに乗り、そのまま一階へ。
この高層ビルの中にある蓮くんの部屋の階へ行く為には、一階で専用のエレベーターに乗り換えなければいけない。
蓮くんのこれから向かう社長室は、かなり高い場所。ガラスばりのエレベーターでは私は怖くて目を瞑ってるから、何階かまでは未だに分からないけど……。
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