「美也子……いきなりどうしたんだ? あんなに喜んでたのに…」 緊迫した2人の空気に、とうとう静かに見守っていたお父さんも困惑し始めてる。 「――っ! ……ごめんなさい、私ったら…」 お父さんがお母さんの手を握り、顔を覗き込む。 お母さんは少し落ち着いたように、静かに微笑んだ。 「……とにかく、気持ちは変わらない」 蓮くんは立ち上がり、私の手を引いて立たせた。 .