愛する人。





 ……私の考え過ぎかな……。


 ただの恋人の紹介っぽいよね。





 ――まだ不安は残るけど。


 この穏やかな空気の中、私のざわついてた心も静かになっていった。





「あらあら、お客様を立たせたままで失礼な人達ね」



 いきなりの声に、ビクリと体を震わせた。


 視線を向けると、右手の扉から綺麗な女性が、コロコロ笑いながらこちらを見てた。




 ……これはもしかしなくても…!



「初めまして。蓮の母です」