愛する人。





 明日着る服、何も考えてなかった!




「ぷっ クックックッ」



 そんな私の姿に、蓮くんは吹き出し笑い始めた。



「ちょっと!笑い事じゃないんだけどっ

 菓子折りも用意しなきゃ……ああ…っ!
 引っ越しする時間なんて無かったじゃない!?」


 バタバタと用意する私に、とうとう蓮くんは声を上げて笑い転げる。



 ……この男。本当ムカつく。