愛する人。





「僕の身の回りの事ですけど。

 掃除、洗濯、家事全般を頼みたいんです。

 僕の家は基本、誰も上げたくないので部屋のクリーニングも頼めずかなりすごい部屋になってます。
 優子さんはちゃんとした大人ですし、家に上がっても面倒なことにはならないと思います。

 まだ会ってたったの数時間ですけど、僕は優子さんなら大丈夫だと……

 是非、受けてください。お願いします」




 一度頭を下げて上げた顔はやっぱり大人びた笑顔で。


 ……なんだろ。断りづらいな。




「えっと、家政婦って事だよね。でもやっぱりそんな簡単に決めるのって…」


 ……私も気が引ける。



「そんなに難しく考えないで下さい。
 家事全般と言っても大して物は無いですし、すごく楽だと思います」