愛する人。





「ははっ それが気になってたんですか?」

「あぁ、いや……はい…」


「僕は27歳です」


「若いっ」思わず口から出ちゃった!



「そうですか?僕にしたら若いとも、落ち着いた年とも言えるんですよ。
 どっちつかずと言いますか…」


 フッと笑みをこぼしながらそう言った彼が、ひどく大人に感じた。



「……貴方の年は…というか、お名前聞いてませんでしたね」


 またまた苦笑い。



 なんだろ……。若さが感じられないのは着こなし馴れてるスーツのせい?


 それとも、柔らかな笑みのせい…?





「私は篠田 優子といいます。年齢は……33歳です」



「僕は九条 蓮です。IT関連の会社をやっています」