そんなとき。
「ひな!」
凛々しい声が、少年の行動を止めた。
「ひな!ダメよ。こんなところ…」
近づいてきた女子生徒は、確か…。
「レイカ!」
更に後ろから男が出てきた。
これまた美男美女だ。
「どちらさまかしら?ここは一般生徒の侵入禁止…。あら、あなた、どこかで…」
「初めましてです。ミレ先輩」
彼女の名前は、ミレ・クリスティーン・レイカ。
聖戦者だ。
その後ろにいる彼は、幸田守
彼女の聖歌者だ。
「あら、そう。ここは一般生徒は、入れないの。よろしくて?」
レイカははっきり告げると、少年の側に腰を下ろした。
「ひな…。さあ、帰りましょ」
レイカが言うと、首を横に振りレイカにすがるように抱き着く。
「ぷはっ!」
レイカが鼻血を吹いた音が聞こえた。
「レイカ?」
その姿を心配そうに見つめる。
「大丈夫よ。守!すぐにお茶の準備をなさい!」

