彼女の後を追いかけると、そこは小さな池だった。
その池の近くにちょこんと腰を下ろすと、彼女は一人、池の中を見つめていた。
(何してるんだ?)
彼女はずーっと池を見つめていた。
「セナ」
俺のすこし離れたところから彼女を呼ぶ声が聞こえた。
「こんなところで何をしているんだ?」
その声の主は、長身でどこかで見たことのある人物だった。
「はじめ、こそ何しに来たの?」
「君がここに来ると思ってね」
はじめ?
今宮はじめ。
確か聖戦クラスのエリートチームの一人だ。
確か、黄金の鷹の眼という異名を持っていた。
「そうなんだ…」
セナはつぶやく。

