あたしは、佐伯 凜梨。
今日でわたしは高校生活2回目の春を迎える。
つまり、あたしは高校2年生になったのだ。



「おはよ、凜梨。」

「あ、おはよ、奈都。」



この子は、あたしの友達の有馬 奈都(ありま なつ)。
クールで軽音部でたよりになる友達。



「教室行くよ。」

「ほーいっ。」



あたしたちが通ってる学校は、普通科、特進科、情報科、デザイン科の4つの学科にわかれている。
1学年、8クラス。そのうち、普通科が4クラス、特進科が2クラス、情報科・デザイン科が1クラスで成り立っている。
デザイン科は、1クラスしかないので、クラス替えはない。
そして、あたしや奈都はデザイン科なのでクラス替えがないので、掲示板を見ずに教室に行くのだ。
だから、あの人混みに行かなくていいというお得感が、あたしの心の中にあった。











ガラっ



「おはよー。」

「凜梨、おはよー。春休みどうやった?」

「ゴロゴロしてた春休みだったよ。」

「ゴロゴロって……。」



他の子にも挨拶を交わしながらあたしは席についた。











「凜梨、担任誰だと思う?」

「んー、女の先生がいいなー」

「それ願望じゃんっ!!」




彼女は、桜川 愛璃(さくらがわ あいり)。
陸上部で元気がいっぱいの女の子。
最近、バスケ部の先輩と付き合いだしたらしく、たまに惚気てくる。
もうほんと、リア充爆発しろ!!って感じ。
でも、足が早くて美人で憧れの女の子。
あたしも美人になりたいなー。
ってかスタイル良すぎんのよっ!!
脂肪わけたろかっ!!
・・・なんて、ひがんでたら先生が教室に入ってきて、「体育館行きなさい。」と、言われたので、しぶしぶ腰を上げ体育館に向かった。