Faily Tale


「あたしもリズに秘密にしてたことあるよ。」

布団の中にもぐりこんでしまった彼に話しかける。

「あたし、吸血鬼だよ。」

驚いたようにヒョコッと顔を出した。

「しかも純血。見たい?」

彼は首を横にふる。

まあ、それはそうか。

『応答しろ。』

「はい。月姫。」

『奏夢はどうなった?』

「吸血鬼になりました。知っていたのですか?」

『もちろんだ。だから、お前と組ませたんだ。』

「錠剤、リズのも送ってください。」

『分かった。奏夢は大丈夫そうか?』

「おそらく。」

『じゃあ、今日もパトロール頼む。初めてだ。吸血鬼がハンターを志望するのは。』