Faily Tale


「ミカゲ、気付いてる?」

たしかに誰かにつけられている。

「うん。」

あたしたちは司さんを間に挟み、周囲に気を配る。

「動きがない限り大丈夫でしょう。」

彼に一言言う。

何かあってからでは遅いのだけど。

「司ーっ!」

そいつはいきなり走ってきて彼に殴りかかろうとした。

それをあたしは足をひっかけて転ばせた。

「ミカゲ、司さんよろしく。」

「分かってる。」

彼らは一歩下がった。

「今日の護衛はあたしなの。誰にも指1本触れさせないわっ!」