Faily Tale


「みーつけた。」

そいつはあたしを見つけた。

「許さない。」

あたしは、あなたを。

あたしの大事な家族を奪ったあなたを。

「なっ!?」

このときだった。

あたしの目が緑色になり、変な模様が出たのは。

「許さないっ!」

もう、恐怖なんてなかった。

1度口から出てしまった言葉は戻らない。

「許さない、許さない、許さないっ!」

「あ、チカゲちゃん・・・」

遠くでミカゲの声がした。

「本当だね。どうしたんだろうね?」

その母の声もした。

でも、あたしは助けを求めなかった。