Faily Tale


午前2時。

「また出た。」

あたしは学校の屋上に上った。

気配はここから。

でも、なんかもやがかかっているような感覚。

それでもそこに妖はいた。

「結界。」

「強化。」

その妖は動かない。

1ミリたりとも。

呪文を唱えていく。

そして

パン

まだ印をふんでいない。

呪文だって唱え終わってない。

なのに

その妖は