「聖史、下がって!結界っ!」 「強化。」 呪文を唱えて印をふむ。 今回はあっさり終わった。 「なあ、何か俺に手伝えることはないのか?」 心配そうに彼が聞く。 「ない。」 「でも、昨日からお前大変そうだし。」 「まあ、大変なことは否定できないけどこれがあたしにできる仕事だから。」 「だってそいつは手伝ってるのに俺は・・・」 「聖史、そのへんにしてくれる?」 朔弥が来て言う。 「姉ちゃんたち、先に戻ってて。」 彼の目が少し怖かった。