Faily Tale


起きるとそこはいつもの自分のベッドだった。

「かっちゃん?」

「ウラ、どうしたの?」

「朔弥くん呼んでくる。」

普段学校の敷地内からでることのない彼。

あたしの家にいるだけでも驚きだ。

そして出て行ってしまった。

あたしの足元ではいつも通り海が寝ている。

ガラっとドアが開いて

「大丈夫?」

と声をかけながら朔弥が入ってくる。

「ウラはもう、学校に戻りな。」

「かっちゃん、またあとで。」

と不安そうな顔をして出て行った。

「昨日の妖は?」

「退治されてた。」

「よかった。周りは荒れてなかった?」

「珍しく荒れてたよ。そんなこと気にしないでね。俺と兄ちゃんで始末しといたから。」

「・・・ごめん。」

彼らに迷惑をかけたことに関して。