Faily Tale


昼、あの教室で。

俺はとんでもないことを聞いた。

それは俺がカレーパンを頬張っているときだった。

しえるは弁当の卵まきを食べていた。

彼女だけが緊張したような顔をしていた。

「しえる、あたしのパートナーにならない?」

「・・・え?」

声を発したのは彼ではなく俺だった。

彼女は紙パックのりんごジュースを握っていた。

そして頷く。

「陸翔には新しいパートナーを探してもらわないと・・・」

何で?

普通、パートナーをはずすときは幹部である俺に相談がくるはずだ。

なのになぜ、彼女に直接・・・

それに、それには本人の了承がいるはず。

彼女は了承したというのだろうか。