Faily Tale


痛みはなかった。

恐ろしいほどに。

「…司様…」

苦しそうな声。

いつも俺の隣にいたやつの…

「月姫!」

乃愛の声。

「陸翔そいつたたき起こして。」

「起きて下さい。」

言霊で起こされる。

「大丈夫か?」

聞いてきたのはしえるだった。

「何とか傷口は塞ぎました。」

真っ赤な海にいたのは俺の良き理解者だった。