Faily Tale


パーン

「何!?」

言霊が割れただと?

「よし。」

乃愛が言う。

「華弥、しえる、陸翔、準備はいい?」

続けて言った。

彼女が手袋を外す。

投げると朔弥がそれをキャッチした。

箱が2つと言霊。

それを彼女は混ぜ合わせて俺に向かって投げる。

「結界。」

俺が言うと華弥と同じ結界がはれた。

パリン

割れた。

俺の結界が。

ここまでか。

目を瞑った。

俺の最期はそんなに望んでいないものだった。

できることなら陸翔の言霊で死にたかった。

でも一応あの中にそれはあったんだよな。

なら、いいか。