Faily Tale


高みの見物。

最上階の窓から下を見ると戦っている姿がよく見える。

「コーヒーいれました。」

俺はそれを黙って受け取った。

「いつ行くのですか?」

「行かない。」

「左様でございますか。」

彼は納得したようだ。

「また待つのですね。」

戦い方は様々だ。

確かに俺の下っ端には妖だって吸血鬼だって悪魔だっている。

それら全てに対応できるようにしてくるとは思わなかった。

「あっ。」

思わず声が漏れる。

「今のは痛そうですね。」

隣で喋っているが気にしない。

乃愛が持参してきたらしいギターで悪魔を倒していく。

華弥と弟が妖を倒す。

ハンターは吸血鬼を。

未影たちはその他ってところだろうか。

あの少年は何をしているのか分からない。

陸翔が珍しく喋っているようだ。

声はここまで届かないが。