「陸翔、始めてもいい?」
乃愛が言う。
彼は俺に視線を向ける。
「構わない。俺はそっちに行くつもりはない。かかれっ!」
俺の指示で動き出す。
この戦いはいつまで続くのだろう。
「月姫…」
「うん。」
彼女は1番上のボタンを外し、白い首を出した。
ガブ
なんだと?
男の方も吸血鬼なのか。
そいつの目の色が変わる。
黒かったのが金色に近い色になる。
月姫と呼ばれた女を自分の手で抱きかかえて錠剤を口の中に入れた。
「ちょっと吸いすぎなんじゃない?」
月姫が言う。
「目の色違うよ?」
「月姫も吸いたいの?」
「あたし嫌いだもん。」
下っ端が戦っているのに目もくれずそれを見ていた。

